ま行

ま行


まぐれる   落ちる、転がり落ちる、(裾が)めくれ上がる 日本語の「まくれる」は、主として裾が「めくれる」という意味で使われるが、会津弁ではその意味もあるが、どちらかというと「落ちる」「転落する」という意味で使われることが多い。
 用語使用例:そんなはずっこある(歩)ぐとすた(下)さ「まぐれっ」ぞ(そんなに端っこを歩いていると下に落ちちゃうよ)

まってぐ   同じように、対等に
 用語使用例:はだづ(二十歳)にもなって子供ど「まってぐ」になって遊んでいんなよ(二十歳にもなって子供と対等に遊んでいるんじゃないよ)

まっと   もっと、たくさん
 用語使用例:「もうくえねべ」「いや、『まっと』くえる」(「もう食べられないだろう」「いや、もっと食べられるよ」

まなぐ   目 「まなこ」が訛ったもの

まるぐ   束ねる、結わえる
 用語使用例:稲刈ったら「まるげ」(稲を刈ったら束ねておきなさい)

まんま   ご飯、食事
 用語使用例:暗ぐなってきたがら上がって「まんま」にすんべ(暗くなってきたので(仕事を)終えて食事にしよう)

みだぐね   かわいくない、にくたらしい、みっともない
 用語使用例:くづ(口)ばっかりいっちょめで「みだぐね」やづだな(口ばかり一人前でかわいくないやつだな)

みっつら   みっちり
 用語使用例:今日(ちょう)は畑仕事(はだげすごど) 「みっつら」やってもらうがんな(今日は畑仕事をみっちりやってもらうからね)

みば   見栄え、格好 「みばわり」となると、「格好が悪い」「見栄えが悪い」「みっともない」という意味になる
 用語使用例1:太郎のせがれはとすごろ(年頃)だがらが「みば」ばっかりち(気)にすてんな(太郎の息子は年頃になったせいか格好ばかり気にしているね)
 用語使用例2:このりんご、あず(味)はわるぐねげんじょ、「みばわり」な(このりんごは味は悪くないけど、どうも見栄えが悪いな)

みなんて   南側、南の方 漢字で書くと「南手」 この場合の手は方向を表す
 用語使用例:おらいは熊野神社の「みなんて」だ(ボクの家は熊野神社の南側だよ)

むぐす   漏らす、(大・小便を)洩らす
 用語使用例:あらら、ややこがしょんべん「むぐす」っつまったな(あらあら、赤ちゃんがおしっこ漏らしちゃった)

むぐれる   すねる、ふくれる
 用語使用例:おもちゃ買ってもらえねがらって「むぐれ」てんでねぇ(おもちゃを買ってもらえないからってすねてるんじゃない)

むずせ   かわいそう、気の毒
 用語使用例:ややっこが風邪しくど「むずせ」がらあったがぐさせろ(赤ちゃんが風邪を引くとかわいそうだから暖かくさせなさい)

むずる   曲がる
 用語使用例:運転手さん、そこ右に「むずって」(運転手さん、そこを右に曲がって)

むせ   無性

むら   集落(村) 部落と同じ意味で使われる

めぇ   前、以前 「前」が訛ったもの。
 用語使用例:おめぇの「めぇ」のすんぶん(新聞)とってくろ(君の前にある新聞を取ってくれ)

めぇに   以前、昔 「前に」が訛ったもの。時間の経過でいうと、「めぇ」よりも「めぇに」のほうが長い
 用語使用例:「『めぇに』おめさ1万円か(貸)すてだよな」(「以前、君に1万円貸していたよね」)

めごい(めんこい)   かわいい
 用語使用例:花子はとすごろ(年頃)になって「めごく」なったな(花子は年頃になってかわいくなったね)

めごぐね   かわいくない めごいの否定語
 用語使用例:隣の犬は吠えでばっかで「めごくね」(隣の犬は吠えてばかりいるのでかわいくない)

めっく   めくら,(目の不自由な人)、「めっくめす」というと、まだお米の芯が残ったりした出来損ないのご飯のことをいう。

めんてぃ   いい気味 ざまあみろ
 用語使用例:「ごろ(五郎)あんつぁが側溝さはまっただど」「しと(人)のわるぐづ(悪口)ばっかゆってっからだ。『めんてぃ』ごど」(「五郎さんが側溝にはまったんだって」「人の悪口ばっかいってるからだよ。いい気味だね」)

もこ   婿 「むこ」が訛ったもの

もずぐる   (紙などを)くしゃくしゃにする、丸める
 用語使用例:「つぐえ(机)さお(置)いどいだあけぇ紙 どごさやった」「いらねど思って『もずぐって』捨てっつまった」(「机に置いておいた赤い紙をどこにやったの」「いらないと思ってくしゃくしゃに丸めて捨てちゃったよ」

もっこ   ボロ
 用語使用例:えんずん(エンジン)かかんね。この「もっこ」車!  (エンジンがかからない。このボロ車!)

紋日(もんぴ)   特別な日 ハレの日