■福島県の中の会津 福島県は太平洋側から「浜通り」「中通り」「会津」と、大きく3つに分けられます。下の図でピンクのところが浜通り、黄色のところが中通り、そして、緑色のところが会津です。 福島県の人口は、2017年10月1日現在188万1382人で、東日本大震災直前の2011年3月1日現在の人口205万1792人と比べると、17万人以上減っています。人口減少は東京電力の原発事故による影響がかなりあると思われます。 会津地方の人口は2017年10月1日現在27万0503人で、福島県全体のわずか15%に過ぎません。いわき市(約35万人)、郡山市(約33万人)、福島市(約29万人)よりも人口は少ないのです。 ちなみに、2011年3月1日現在は29万9046人だったので、会津地方でも人口減少が続いています。しかし、会津地方は原発事故の現場から100km以上離れているので、減少がすべて東日本大震災の影響とは考えにくく、どちらかというと、地元に魅力的な仕事がないなど、地方が抱える構造的な問題があるように思えます。 会津には2市11町4村ありますが、政治、経済での中心都市は人口12万人の会津若松市です。中通りと会津をはっきり分けているのが、福島盆地・郡山盆地と会津盆地の間にある山です。郡山から会津若松に向かう列車に乗り、中山峠のトンネルを過ぎて会津に入ると、気候ががらりと違ってきます。 とくに冬場はそれを強く感じます。郡山は雪が降っていなくても、トンネルを過ぎて会津に入ると雪が降っていることがあります。山を1つ越すと、そこはまったくの別世界なのです。ですから、風習、食事、言葉も中通り、浜通りとは違うものになっています。 |