会津のシンボル


 会津を象徴するものは数多ありますが、トップ3をあげるとすると「磐梯山」「飯豊山(飯豊連峰)」「鶴ヶ城」でしょう。この3つは会津人の誇りです。

■磐梯山

 会津のシンボルといえば、何をさておいても「磐梯山」です。「エンヤー 会津磐梯山は宝の山よ〜」と唄われる民謡「会津磐梯山」は会津各地で行われる盆踊りの定番曲です。会津盆地からはいたるところで磐梯山を見ることができます。
 磐梯山に関しては、会津人が少しがっかりする出来事がありました。磐梯山の標高はそれまで1,819メートルとされてきましたが、2010年に改めて測量したところ、1,816メートルだったことが判明したのです。「山高きが故に尊からず」といいますが、会津のシンボルが低くなったことで、地元では失望感が広がったということです。

 また、磐梯山の裾野には猪苗代湖が広がっています。猪苗代湖はあまりにも広いので、はじめて猪苗代湖を見た人は「これは海か」とびっくりするようです。会津の子どもたちは猪苗代湖で海水浴ならぬ「湖水浴」で夏を楽しみます。
 本当は、猪苗代湖も会津のシンボルといいたいのですが、湖の東南は郡山に面しており、「会津」のものとはいえないため、涙をのんで断念しました。




■飯豊山(飯豊連峰)

 会津には磐梯山以外にもシンボルといえる山があります。それは会津の北にそびえる「飯豊連峰」です。飯豊連峰は福島県と新潟県、山形県の県境にあり、飯豊連峰の主峰である飯豊山の頂上は旧山都町(現喜多方市)に属しています。
 飯豊山は古くから信仰の山で「飯豊神社」があります。夏になると登山客に混じり、飯豊神社参りの参拝者も多くのぼります。飯豊神社は山頂から少し下がったところにありますが、お参りしてから山頂に登り、新潟方面の登山口に向かってしばらく歩くと、一面のお花畑が広がります。標高2,000メートルを超える尾根に咲く花は色とりどりで、息をのむほど美しい風景です。
 ちなみに、飯豊山の標高は2,105メートルで、磐梯山よりも高いのです。




■鶴ヶ城

 会津のシンボルは山だけではありません。会津人の魂ともいえるのが「鶴ヶ城」です。会津若松市にあるので「若松城」とも呼ばれますが、会津人は「鶴ヶ城」と呼んでおり、「若松城」と呼ぶ人はまずいません。もしも、「若松城」と呼ぶ人がいたら、その人は100%会津人ではないといって、間違いないでしょう。
 鶴ヶ城の歴史が会津の歴史と言っても過言ではありません。詳しい歴史は「google先生」に聞いてもらうとして、鶴ヶ城は戊辰戦争後に取り壊され、現在のお城は1965年に再建されたものです。再建当時は天守閣の屋根は通常の黒い瓦だったのですが、2011年に幕末に使われていた赤瓦に葺き替えられました。赤瓦をまとったお城は日本で唯一だそうです。